極彩色のクオーレ






「なによそれ、あたしたちに教わった心だけじゃ足りないってこと?


明るい感情を11個も覚えたって前にも話してたじゃない」


「50年近くずっとあった『心』ですからね。


もしかしたら、みんなにもらった『心』があっても影響力が大きいのかもしれません。


まあ、マスターのおかげでうっかりそちらへ引きずり込まれることはないので助かっていますが」



ニコが手を当てている左胸を、リビアもじっと見つめた。



(人間みたいに、これだけ複雑な思考をできるゴーレムを、どうして彼は捨てたのかしら…?


もしかして、人間に似すぎたせいなのかな)



束の間考えたが、自分には到底理解できる領域でないとリビアは諦める。


シャロアの考えの憶測をいくつ立ててもしょうがない。


自分で言った通り、一人の人形職人として答えようと思考回路を変更する。



「色々推測立ててみたけど、やっぱり人形職人は自分の造ったゴーレムたちの幸せを望むものよ。


特に人型のゴーレムは人間と同じ『心』を与えるから、幸せを望まない冷たいような奴になんか造れないわ。


……もしかしたら、えっと、シャロアだっけ?


彼は自分の傍に置いておくよりも離す方が、ゴーレムたちの幸せになると考えているのかもね」