極彩色のクオーレ






(何を疑っているのよ、あたし、バッカじゃないの。


そうじゃないんだわ、ニコは純粋に知りたいだけなのよ。


高度な技術を駆使して造り上げた自分を捨てるという行為を取った、『天才』の気持ちを…)



真剣に考えて答えなければ。


リビアは腕を組み、空を睨みあげながら「うーん」と唸り始める。



「……あたしは『天才』のことなんかあんたの話程度でしか知らないから、確かなことは言えないわ。


あくまであたしの意見でいいのね?」


「はい」


「そうねぇ……普通は、そんなあっさり捨てたりなんかしないと思うわ。


あたしだってそう、造った人形はみんなあたしの子ども同然だから、売りはするけど捨てるなんて絶対にしない。


買った人たちには『捨てるくらいなら返せ』って言ってるしね。


自分の造った人形やゴーレムを大事にしないやつなんていないわよ。


それは人形職人だけじゃなくて、飾り職人とかランプ職人とか鍵職人とか、造ることを生業にしている人全員に言えることだと思うけど」


「そうですか……」


「あっ、でも」



ニコの声音がやや落ち込む。


『自分は大切にすらしてもらえないゴーレム』だと取ってしまったのだろうか。


慌ててリビアは顔を戻し、両手をせわしく振った。



(焦っているリビア、久々ですね……)



ニコはそんなことをぼんやり考えた。