極彩色のクオーレ






何か言いかけてリビアは口を閉じ、今度はまじまじとニコの顔を見つめた。


思いもよらない言葉だった。


ラリマーから聞いた話によれば、ニコはリビアとレムリアンの一件以降、シャロアの名前を口にする回数がめっきり減ったらしい。


シャロアのことを考えている素振りもめっきり見なくなったそうだ。


だからニコが元主人をきれいさっぱり赤の他人とみなしているのだと思っていた。



(まだ『天才』のゴーレムになりたいと望んでいる……わけではないみたいね)



そう判断して、リビアは自分の頬を叩いた。


ピシリと厳しい音が鳴って、ニコは瞬きをして目を丸くした。


リビアは自分で打った頬を押さえてうずくまった。


心配げに声をかけるニコに何でもないと答える。


一瞬でも、ニコとティファニーの絆を疑った自分が恥ずかしかった。


ニコは間違いなく、今の主人であるティファニーをかけがえのない存在なのだと、大切な家族なのだと思っているというのに。


もし自分とレムリアンの関係性を疑われたら嫌な気分になるしいらない不安が膨れ上がる。


大切な友達にそういう思いをさせそうになって失礼だと気づいて、リビアはほぼ反射的に自分を罰したのだった。