極彩色のクオーレ






「おい君たち、暇ならちょっと手伝ってくれ」



通りかかった年嵩の大工に言われ、リビアの身代わりになったレムリアンとセドナが連れて行かれる。


ニコをは壊れた工具の修理を頼まれたので残り、リビアはその隣に腰掛けて爪の手入れを始めた。


しばらく経って直し終えたニコは、リビアの作業を見ながらポツと尋ねる。



「リビア」


「なによ」


「……これは1体のゴーレムとしての質問なんですが。


人形職人が自分のつくった人形やゴーレムを捨てるのは、どうしてですか?」



リビアは爪磨きを止め、思わずニコを見た。


薄荷色の瞳に浮かぶ感情は、どう捉えればよいか分からない。


悲しげにも憎しみに溢れているようにも、何も感じていないようにも見える。


身体をニコの方に向け直して、リビアは不満げに唇をゆがめた。



「なにその質問、あたしがレムリアンを捨てるなんて嘘ついたこと、まだ根に持ってんの?」


「いえ、そういう意味ではありません。


ぼくはマスター……ぼくを造り変えてくれた人形職人に捨てられたと前にも話しましたよね。


あいつがどうしてそうしたのか、いくら考えても分からないんです。


だから同じ人形職人の君なら、あいつの行動の意味が分かるのではないかと思いまして」