見守ることも支えることになる。
セドナたちのやりとりに、ニコはシャロアの姿を連想していた。
まったく無意識だった。
久しぶりに思い出す彼は、今も色褪せずにニコの中に残っている。
『25番目ってさ、賢いのに妙に危なっかしいよなー。
何やらかすか怖くて目が離せねえよ』
記憶の中で、シャロアが八重歯をみせて笑う。
実際に見た姿、実際に聞いた声だ。
シャロアはニコの前からいなくなった、すなわち離れて行った。
なにも残さずに、まるでいらないものを置き捨てていくかのように。
リビアの言葉を聞いたとき、淡い期待を抱いた。
元造主はニコを捨てたのではなく、見守っているのではないかと。
そんなことはない、とすぐに自分自身が否定する。
シャロアは間違いなく、自分を捨ててどこかへと立ち去った。
一月近くあの小屋で待っていたけれど、帰ってこなかった。
見守られてなんかいない。
やはり、自分は彼に『不要なもの』だと思われ捨てられたのだ。
期待しても、ただ虚しくなるだけだ。
しかしそれはまたシャロアのゴーレムになりたいという気持ちからではなくて、『捨てられた』という事実から逃れたい思いからの期待だった。


