相変わらずの態度に、素直に思っていたセドナは渋面をつくった。
嫌み混じりに質問して、リビアのつくった人形を見せてもらう。
二人の様子を見ていたレムリアンだが、ふと何かに気づいて横を向いた。
「……ニコ」
「はい」
「どウカしたノカ?」
「え?」
ニコは我に返ったような雰囲気でレムリアンに向く。
その薄荷色の瞳はいつも通りで、今しがた覚えた違和感はどこにもなかった。
気のせいか、とレムリアンは首をかしげる。
「……イや、怖い顔でリビアたチヲ見テいたカラ、何かアったノカと思っタダケだ」
「怖い?」
ニコは自分の顔に触れてみた。
それから、もう一度レムリアンを見て確認するように聞く。
「そんなに怖かったんですか?」
「アア、君ノ周リニだけ、空気ガ張り詰メテイたようダッた。
何を考エてイたンダ?」
「……大したことではありませんよ。
少し、昔のことを思い出していただけです」
ニコは3人から目をそらして、橙色の屋根の多い町並みを眺めた。


