極彩色のクオーレ






セドナが石材の上に寝そべり、本当に微妙な表情になる。


言われたニコ自身は、それを誉め言葉ともけなし言葉とも取っていなかった。


ただ『そう言われた』としか認識していない。



「あ、でも別の大工さんには」


「ヒィイイッ!かかっ、勘弁してよリビア!」


「覚悟しなさい、アホヒーラー!」



ニコの声を遮るように甲高い悲鳴が、次いで怒号が聞こえてきた。


ニコたちだけでなく、周囲で作業していたものはみんな驚いてそちらに視線を向ける。


そこには必死の形相で逃げるヒーラーと、兎のぬいぐるみを操作しながら彼を追いかけるリビアの姿があった。


フリルを大量にあしらったワンピースを着ているとは思えない速さである。


レムリアンはその後ろをとことこついている。



「リビア?あいつ、何でこんなところに」



セドナが起き上がって2人を見る。


そのとき、ヒーラーとしっかり視線が合った。



「せっ、セドナちゃん!」



嫌な予感がする。


セドナは急いで石材から跳び下りたが、同時にヒーラーが一気に加速した。


逃げ遅れたセドナの肩をしっかり捕まえ、その背中に回り込む。


セドナは強制的に、怒っているリビアと向き合わされた。



「ちょ、ちょっと、何してるんですか!?」


「どきなさいよセドナ!邪魔!」