昨夜、少年が宿に戻っている間に、セドナはここに来ていた。
ルーアンと仲がよく、その関係で知り合ったクォンタムに、今日のことを依頼しておいたのである。
急な頼みで職人を鉱山に入れてくれる、発掘までさせてくれる店はそうない。
クォンタムはセドナの想いを汲み取って、許したのであった。
不満に感じる者もいたらしいが、クォンタムが黙らせたようである。
「しっかし、店で買える宝石では満足しねえとは、えらいこだわってんだな。
しかも自分で発掘しようって飾り職人は、なかなかいねえぞ。
今時珍しい太え野郎だ、がきんちょのくせに」
クォンタムはセドナの頭をがしがし撫でる。
ぶ厚い手が離れると、セドナの髪はくしゃくしゃになっていた。
「当たり前っすよ!
待ちに待った依頼ですからね。
がきだろうが何だろうが、こだわらずにはいられません」
「おお、そうか!ようやくお前のところに巡ってきたか。
そりゃあ、協力しねえわけにはいかねえな。
おい、てめえら!
この見習い職人のために一肌脱いでやれ!」


