極彩色のクオーレ






唇をかんで、ティファニーはこの状況を脱する方法がないか考えを巡らす。


絶対に目を見せてはいけない。


『無色の瞳』を本当に知られてしまったら、もうルースにはいられなくなる。


今しがた思い描いていた未来が崩れてしまう。


そんなことにはなってほしくない、この街にいたいのに。



「おい、どうした、さっさと見せてみろ。


てめえは化け物じゃねえんだろ?


それとも今すぐぶち抜かれてあの世へ送ってもらいてえのか、ああ!?


てめえでも、遺書の一つでものこしておきてえだろ」



鬼気迫る頭の声に、他の狩人たちが慌てて銃を構えなおす。


火薬の臭いが濃くなったような気がした。


だめだ、もう逃げられない。


切り抜けることはできないのだと直感した。



(ごめんなさい、父さん、母さん……)



胸の鈍痛を感じながら、ティファニーは瞼を上げた。


部屋にはセイクリッドと頭のほかに、8人の狩人がいた。


その全員が、自分に銃口を向けている。


大きく目を見開き、名づけようのない色を放つ瞳に釘付けになっている。