極彩色のクオーレ


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翌日、セドナは工房には向かわず、鉱物加工職人の区画へ来た。


もちろん、少年も一緒である。


加工した宝石を売る店は華やかな雰囲気であるが、工房は殺風景だ。


しかも鉱物の発掘を専門としている店は一見、ただの民家のようで、うっかり見落としそうであった。


飾り職人の区画も殺風景ではあったが、ここまでではない。


セドナは赤茶けた外壁の矩形の建物に入った。


少年も後に続く。



「おはよーっす」


中はがらんとしていて、セドナの声がよく響く。


発掘作業用の重機やツルハシ、ヘルメットなどがあるだけだ。


今日も仕事場である森へ行くのだろう、奥で数人の男が動いている。



そのうちの一人が来客に気付いた。


左頬の大きな古傷が目を引く、筋骨隆々とした男だ。


この発掘屋の主人・クォンタムである。


来る間にセドナに教えてもらったので、少年は彼がそうなのだとすぐに分かった。



「おう、セドナ。時間通りだな」


「当然っすよ。


急なわがままを聞いてもらいましたから、遅刻なんて切腹モンです」