極彩色のクオーレ






ああ、やっぱりだとティファニーは静かに思った。


セイクリッドはもう、自分のことを完全にこの街の敵であると認識していた。


穏やかな声から何も感じ取れないのは、彼が自分に対してなんの情も抱いていないからだ。


目隠しをしているから分からないけど、きっと視線もガラス玉のような光になっているだろう。



(やっぱり、セイクリッドは情を引きずらない人なんだ。


私の『無色の瞳』を見てすぐに、私を排除するべきだと判断した、だから銃を連れてきた……)



胸が鈍く痛むのは、それでもセイクリッドなら秘密にしてくれると信じていたからだ。


ティファニーは空いている手を胸に引き寄せる。


彼女がおとなしくなったのを見て、セイクリッドはまた一歩近づいた。



「いい子だ、そのままそうしていて。


僕もティファニーに痛い思いをさせたくないんだ」


「……私を縛りつけるの?」



弱いけれどもはっきりした声に、無言で縄を用意しようと動いていた狩人たちがぎくりと動きを止めた。


セイクリッドたちは目配せしかしていなかったが、ティファニーはその気配を感じ取った。


『縛る』という言葉はほとんど当てずっぽだったが、何人かが息を呑む音がしたので図星だと分かる。


勇気を出して、ティファニーはひるんだ男たちに向かって一歩踏み出した。


セイクリッドに真っ直ぐ顔を向ける。


以前大通りでハウンドを仕留めた時と同じ、冷たい視線が注がれるのを感じた。