「ええ、その通り。
この災害は、『無色の瞳』を持つ者が原因となっています」
「……それは聞き覚えがある。
瞳に特定の色がなく、光の角度によって色が異なって見えるのだろう?」
「それに、『無色の瞳』を見た生き物は本能的に恐怖を感じる」
ロスティルとまとめ役の言葉に、セイクリッドは深く頷いてみせた。
腕組みして頭がうなる。
「本当にいるとは信じられん話だな。
で、その『彩霞ノ民』と今回のことがどう関係しているんだ?」
「その前に、僕の国でかつてあった事件についてお話しします。
ヨリジェが建国するより前から、北部の山には『彩霞ノ民』が暮らしていました。
彼らは我々の支配を受けない代わりに、王家以外の外部との接触を一切絶つ契約を交わし、ヨリジェの領土に居続けました。
大陸戦争の時も、彼らは兵士となることを拒みましたね」
大陸戦争、リシャーナ国には無縁の言葉がセイクリッドの口から出る。
経験しなかった彼らはどう相槌を打てばよいか分からず、黙って続きを待った。


