極彩色のクオーレ






「会議に参加される方々、とっくに第一談話室に集まられていますよ。


ロスティル街長もおられます、急ぎましょう。


あの方は怒ると本当にお小言が長くて大変なんですから」



最後のところでアウィンは声をひそめ、疲れたように言った。


セイクリッドはくすりと笑う。



「大丈夫だよ、僕は街長が溺愛している娘を優先して行動したんだ。


そうひどく怒られる心配はない。


それに僕は、この街にとって正義のヒーローだからね」



アウィンが口を開いて、一旦言葉を飲み込む。


それからセイクリッドに近寄り、周囲に誰もいないことを確認して耳打ちした。



「……王子。我々がこの国に来てから、もう1月以上が経過します。


国王陛下もターフェ様も心配なさっておいでです。


これ以上ヨリジェから離れていると、ターフェ様を次期国王に確定したがる連中になんと言われることか……」


「大げさだな、僕はターフェを押しのけて王位に立とうなどと思っていないよ」


「王子がそうおっしゃっても、あの連中は疑い深いうえに用心深いのです。


我々がルースに居る間に、王子の評判を地に落とすような悪だくみをしているに決まっています。


ここは一旦、報告もかねてヨリジェへ戻りましょう。


王子自ら陛下のもとへ行かれれば、陛下もあなたを信じてくださいますから」