「どういう意味よそれ?」
「ケセラがやったことなんて、馬を暴走させて周りに迷惑かけたことぐらいじゃん。
怪我人や破損物が出なかったのが不幸中のさいわ……もぎゅっ!」
「ギベオンはちょーっと黙ってような。
今はケセラの傷口に塩塗ってる場合じゃねえからよ」
ハックがにこやかに言いながらギベオンの口をふさいだ。
もう一方の腕で、引き剥がされないよう拘束する。
「あの馬騒動のおかげで、セイクリッドの不審なところが分かったんだよ」
「不審なところって……ど、どこなの?」
「この間、あいつがハウンドを仕留めるところはみんな見たよな」
「セイクリッドに見られた途端、彼に服従の意思を示して銃殺されていましたね」
「ああ、あいつが森で獣を仕留めるときも同じだった。
睨んで抵抗させなくしてズドンって。
あいつを遠目で見ただけでも驚いてたのもいたな、後ろ姿見て泡吹いてたやつも。
でも、ケセラの馬は近づいても服従なんかしなかった。
セドナが止めてからも、ちらとも怯えなかっただろ」
「そ、そういや……」
「言われてみれば、確かに……」


