極彩色のクオーレ






しばらくそうしていて、ティファニーは泣き止むことができた。


赤くなった目元がひりついて痛むが、胸はもう痛まない。


穏やかな気分に戻れた。


目を覚ましてからずっと落ち着けなかったせいか、ずしりと身体が重く感じる。


けれども肺はさっきよりもずいぶん楽になった。


今まで真っ暗な水の中に居て、ようやく空気の吸える明るい場所まで上がってこれたような感じだ。



(思っていること、全部話せてよかった……。


セドナが私を怒ってくれたから、それが話すきっかけになったんだ。


やっぱり敵わないな……)



頭を起こすと、セドナはぱっと腕を離した。


ティファニーが視線を向けるより早く、唇を曲げてそっぽを向く。


目尻にうっすらと涙がにじんでいた。


服の胸元は、ティファニーが流した涙で濡れている。


セドナの胸にすがって子どものように泣きじゃくっていた――しかもニコたちの前で。


今更のように恥ずかしさがこみあげて、ティファニーは赤くなりながら目隠しを巻いた。


不機嫌そうな表情をしているセドナも同様に赤面する。



「……落ち着いた?」



ずっと空気のように立ち尽くしていたリビアは静かに言った。


ティファニーが頷いたので、安堵したように微笑む。


その横でラリマーがにやりと笑った。