弱りきった声でティファニーは呟くように吐いた。
大切な誰かが傷つくのがいちばん怖い。
しかもその原因が自分にある、ティファニーにとっては拷問よりも過酷なものであった。
手足が引きちぎられるよりも辛くて痛い。
そんな気持ちが詰まった言葉を耳にした一同は、何も言えなくなってしまった。
傍観者だからではなく、どんな言葉をかけてもすべて意味をなさない気がしたのだ。
弱っているティファニーをさらに傷つけるのではという大きな不安もある。
しかし、セドナだけは異なった。
辛うじて聞き取れるくらい低い声を出す。
「……大事な友達を見捨てて離れる方が、よっぽど不幸せだ」
「え?」
「ティファニー」
セドナは関係ない方に向けていた顔をティファニーに戻す。
視線はまだ床のあたりに這わせ、強めた語調で言った。
「お前が街の連中に手のひら返されるのが怖いなら、俺がそうならないようにしてやるから。
絶対に認めさせて受け入れさせる。
ニコみたいに『怖く感じる。だからなんだ』って思わせるようにするから。
どれだけ時間がかかろうと絶対にだ」
突然の宣言に、ティファニーは言葉を失ってセドナを見つめた。
ぶっきらぼうだけれど、相手のことを思いやる気持ちが十分に伝わってくる。


