極彩色のクオーレ






「いきなり見せても、やっぱりニコたちは驚かずにいてくれるんだね。


人間に似た『心』を持っていても2人は生き物じゃないから、怖い思いをさせないでよかったわ。


でも……ニコたちも私と一緒にいない方がいい」


「どうしてですか?」


「私の秘密が明るみに出たら、きっと壊されてしまう。


『化け物』がつくりあげた悪魔のしもべだとでっち上げられて」



ニコが薄荷色の目を丸くした。



「『化け物』って……それはティファニーのことですか?


君の『無色の瞳』は、それを目にした生き物の恐怖心を駆り立たせるだけのものでしょう。


さっきの『彩霞ノ民』が襲撃された話も、ぼくには理解できません。


恐怖を覚える以外に害はないのに、たったそれだけでどうして『化け物』と呼ばれ迫害されるんですか?


殺人や暴力も同時に行うようでしたら、話は違いますけど」



ニコの表情には、『まるで分からない』と書いてあった。


ゴーレムはどれだけ人間に似せても、こういった特徴までは身につかない。



(私たち人間より、ゴーレムの方がよっぽど純粋だわ……)



ティファニーはそれを歯痒く思うことは山のようにあったが、今はとても嬉しかった。


こんな悲しい本能を、愛する家族に覚えてもらいたくない。


ニコに笑いかけ、ティファニーは再び窓の外へと顔を向けた。