極彩色のクオーレ







(へえ、あの王子サマがねえ……)



ラリマーは頭を掻いた。


分け隔てなく優しく接するセイクリッド、けれど誰にも心を開いていない。


それはつまり、表の彼が仮面という意味になるのではないか。



「ごめんね、こんな暗い話ばっかり聞かせちゃって。


でも、私が秘密にしていたことは、これで全部話したよ。


みんなに隠していることはもうないわ」



ふいにティファニーが立ち上がった。


窓の前にゆっくり移動する。


外を見るためというより、ニコたちに背を向けるために動いたという様子だ。


もちろん、目隠しをしているティファニーに景色を楽しめるはずもないが。



「なあ、ティファニー。


お前、まさかとは思うが変なことを考えていねえだろうな」



セドナが厳しい声音を出す。


それは静かではあるが、その底に様々な感情が綯い交ぜになって沸々揺らめいているのが分かる。


そしてその筆頭に怒りがあることを、この場にいる全員が理解していた。



「変なことって、どういうこと?」


「とぼけるな」