「リビアとギベオンに見られちゃったというのもあるけど、本当は、もっと早くみんなに伝えたかったの。
秘密を守るためとはいえ、みんなにはずっと嘘をついているわけだし。
言わないのって、みんなを信用していないっていう意味になるんじゃないのかなって思って……。
でも、今日まで言えなかった。
もしあのとき目隠しがほどけなかったら、私は今も目の不自由な女の子を演じていたわ」
「それって……僕たちがティファニーの目を見たら怖がっちゃうから?」
口を開いたケセラは、鬼の形相のギベオンに睨まれて一瞬ためらう。
もちろんティファニーの目隠しがほどけてしまった遠因をつくったからだ。
殴られないよう頭をかばいつつ、思い切って聞く。
ティファニーは悲しげに笑って首を振った。
「そうだけど、その他にも理由があるわ。
……母さんが『無色の瞳』を隠すよう私に言い聞かせたのは、化け物と迫害されないためだけじゃない。
私がこんな恐ろしいものを持っていると知られたら、傷つくのは私だけじゃないってことよ。
私と関わってきた人……つまり、私にとってかけがえのない人たちまで同じ目に遭わされてしまうから。
化け物の仲間だと思われて攻撃されて……父さんみたいに命を奪われてしまうかもしれない。
母さんはそんな悲しいことを起こさないためにも、瞳は隠すべきだと言っていたわ」


