極彩色のクオーレ






「うん、そうすれば誰も無理に目隠しをほどこうなんてしないし、自分は見えないものだと考えていればうっかり見てしまうこともないから。


でも、たまに夜だけ星を見ることはあったよ。


本当に目が悪くなるのは嫌だからね」



(ああ、それであの日……)



少しだけ過去のことを教えてもらった日、ティファニーが独りでテラスに居たことを思い出す。


ニコが物音を立てた瞬間に慌てていたのは、びっくりしただけではなかった。


そして寝しなに言われた『寝るには惜しい夜空だけど』という言葉。


ニコの中で引っかかっていたのはそこだったのだ。


ティファニーの目が本当に不自由ならば、そのような発言をすることは絶対にない。


ニコの手を離し、ティファニーは長い髪に指を通した。


くしゃくしゃになっていた髪が、少しだけおとなしくなって彼女の肩にかかる。


また天井を見上げる彼女は解放された気分に浸っているようだった。


今までひた隠しにしてきたことを、すべて伝えることができたからだろう。


ラリマーが座る椅子の背もたれに手をかけ、セドナは低い声を発した。



「……本当に、俺たちに話して良かったのか?


お前にとっては、その……下手したら命に関わるような秘密なんだろ?」