極彩色のクオーレ






リビアがぎょっとした顔つきになる。


満身創痍でいきなり押しかけたうえに見ただけで恐怖心を刺激される瞳を持っているのだ。


『怪物』『モンスター』『化け物』と罵られ殴られるおそれだって充分あり得る。


ティファニーも思っていたらしく、頬をかいて苦笑した。



「それが、あとさき何にも考えずに行ったのよ、自分で笑いながらそう話してたわ。


考えるような余裕もないくらい消耗してたみたいなの。


突然のことに父さんも驚いたけど、死なれたら困ると思って看病したんだって」


「ティファニーの親父さん、人嫌いの割には心広いんだな」



ラリマーが頭の後ろで腕を組んだ。



「父さんは人との付き合いは苦手だけど、困っている人を見過ごせない性格なのよ。


しかも母さん、父さんが話しかける前に気絶しちゃったから尚更だったのかな。


母さんはそれから一週間ちかく高熱を出して寝込んで、起きているのか寝ているのかも分からない状態だったみたい。


半月くらいかかって恢復したんだって。


でも行くところも帰るところもなかったから、家政婦ってことでそのまま留まったのよ」


「そうだったんだ……お袋さん、追い出されなくてよかったな」