セドナは弾かれたように後ろに逃げ、ラリマーは一歩下がったところでどうにか留まる。
ギベオンは尻餅をついたまま後退して、リビアはまた顔を覆ってティファニーに背中を向けた。
ケセラはレムリアンの陰に隠れ、タンザとハックは互いに抱きついて怯える。
そして全員が、ティファニーを見ることを避けるようにしていた。
見ようとしても、あの不思議な瞳が視界に入るや否や、恐怖に襲われて逃げ出す。
しかし、ニコとレムリアンは特に驚いても怖がってもいない様子だった。
ティファニーとセドナたちを不思議そうに交互に見遣っている。
肩で何度も呼吸しながら、頬を伝う汗を拭ってセドナは理解した。
(……だからあいつら、入ったときにあんな様子でいたんだな)
先程のリビアとギベオンの状態は、このことを意味していたのだった。
目覚めたティファニーを確認しようと彼女の顔を覗きこみ、あの瞳を見てしまったのだろう。
身をもって体験した今なら合点がいく。
このような反応をされても、ティファニーはさほどショックを受けたようではなかった。
ただ眉を悲しげに八の字に下げ、下を向いて目隠しを巻く。
瞳が見えなくなって、セドナたちは誰からともなく息をついた。
緊張が解けてへなへな座りこむ者もいる。


