極彩色のクオーレ






全員が初めて、これまでティファニーが隠してきた彼女の瞳を目の当たりにした。


大きく形の整った双眸は不思議な色を宿していた。


ある者には暖炉の炎の色に、ある者には太陽の光を弾く湖の色に、ある者には春の森の木漏れ日の色に、ある者には例えようのない色に見えたのだ。


さらにその色は一定のものではなかった。


まだ涙で潤んでいるせいもあり、煌めきながらその色を変化させる。


光の屈折によって色が異なる鉱石のようだった。



(きれいだ……)



そう思う前に、首筋にうそ寒さをおぼえる。


直後、恐怖が高波のように足元から彼らに押し寄せてきた。


これまでのどんな場面よりも『怖い』と感じたのだ。


森で獣に襲われたときの恐怖の方が大したことではないとさえ思えてしまう。


もちろん、セドナがこのように考えられたのはしばらく時間を置いてからであった。


この瞬間は思考を回す余裕もなく、本能のままに動いていた。


理性はどうにか働いたが、それでも辛うじてだった。



「う、わあああっ!」



無数の悲鳴が部屋に生まれ不協和音を奏でる。


誰の口から迸ったものなのか判別できない音声だった。


自分があげたのかさえも分からない。