「きゃああっ!」
「うわあっ!」
突然、セドナの声よりもずっと大きいリビアとギベオンの叫びが、次いで何かが倒れる重い音が届いた。
悲鳴というべきだろうか、驚きの調子も含んでいるように伝わってくる。
だが、悲鳴は2人分ではない。
もうひとつ、ひどく耳障りな甲高い金切り声もあった――恐らくティファニーのもの。
和みかけていた空間が一瞬で凍りつく。
誰もが硬直し、身動きできなくなっていた。
自分の身体に流れる血が、音を聞いた瞬間だけ止まったような錯覚に襲われた。
水を打ったような静寂が、鼓膜から身体の内側を強く攻撃してくる。
ラリマーがドアを見ながら生唾を飲み下す。
「なんだ、今の……」
「分からねえ、うおっ」
首を振ったタンザを押しのけ、セドナが真っ先に廊下に出た。
続いてラリマーが、遅れてハックたちもティファニーの部屋に向かう。
途中で転んだケセラを助け起こしたレムリアンが最後についた。
最初に到着したセドナが、体当たりする勢いでドアを開く。
「リビア、ギベオン、どうした!?」


