極彩色のクオーレ






にやりと意地悪く笑ってタンザが聞く。



「え、ニコ、なんだって?


ラリマーがリビアの何を見てほっとした?」


「別になんでもねえよ、なぁニコ」



塞がれてもなお動こうとするニコの唇に手のひらを押しつけ、ラリマーはひきつった笑みを広げる。


会話にハックも加わった。



「ラリマー、俺たちはお前にじゃなくてニコに質問してるんすけど」


「本人が答えてるからいいじゃねえか」


「よくない、よくない。


そんで何だっけニコ、リビアがあの王子様と一緒にいなくて、の続きは?」



ニコが『ま』とも『わ』とも『う』とも聞こえる声で答える。


口をきつく覆われているせいだ。


もちろん誰一人として聞き取れない。



「答えてんじゃねえ、バカ」


「は?何て?」


「だっから何でもねえっての!」



ラリマーがここまで慌てる姿を見せたことは一度もなかった。


心なしか頬が薄く赤色になっているように見える。



(これはつまり、そういうことだよな)



悟った3人が面白くなり、白状させてやろうと思うのはある意味当然の流れだった。


他人の情動を鋭く感じ取るくせにその意味をさっぱり理解していないニコに話をさせてしまえば、あとはこっちのものである。