極彩色のクオーレ






「ついさっき、ティファニーを部屋に運び込んだときだ。


オレだけじゃなくてセドナとリビアも見た。


なーんにも変なところはなかった、ただ可愛い顔があっただけだよ」



訝しげに尋ねたハックに、ラリマーはまた手をひらつかせて答えた。


にんまりと自分を見てきたタンザに向かって、セドナはテーブルに置いてあったタオルを投げつける。


ハックはタンザがかわしたタオルを無造作に叩き落として腕組みした。



「変なところがないのに悲鳴をあげるか?


つーか、そうだと分かっててお前らあいつの顔見たんだろ?


それって酷くないか」


「しょ、しょうがねえだろ、見ちまったもんは」



罪悪感の自覚があったのだろう、ラリマーだけでなくセドナまでギクリとする。


その隣で紅茶を飲み終えたニコがカップを口から離してラリマーを見た。



「……そういえば」


「うん?」


「ラリマー、どうしてあの時ほっとしていたんですか?」


「は?」



ニコの質問はまったく脈絡のないものだった。


ティファニーが悲鳴をあげた原因について話すのかと期待した一同は、揃って困惑した表情になる。


それとは関係のない話だと悟ったラリマーは、崩れた姿勢を直して聞き返した。