「久々におっかなかったなー。
あんなに笑顔が黒いキマーダさん見たの、俺たちがケンカして重機壊しかけたとき以来だぜ」
「お前ら何してんだよ……」
「あのときの俺らは調子に乗ってた、まじで」
しみじみと頷き合う彼らを見て、セドナはやれやれと肩をすくめた。
優しい花の香りと一緒に紅茶が運ばれてくる。
あまり飲む気にはなれなかったが、少しでも気分を変えようとセドナは一口含んだ。
温かい紅茶は胸のあたりから身体の隅々まで沁みわたっていった。
それで初めて、自分が疲れていたのだということを理解する。
「……ティファニー、どうしちゃったんだろう」
カップを両手で包み込んでケセラが呟きを落とす。
全員が、ひどく動揺していたティファニーの姿を思い出した。
その場に居合わせなかったタンザとハックにはレムリアンが説明する。
紅茶を飲み干したラリマーがポットに手を伸ばしつつ口を動かす。
「オレもよく見てたわけじゃねえけど、目隠しが引っ掛かってほどけたときに悲鳴あげてたよな。
いつも隠しているところに見られたくない何かがあんのかなって思ったけど、ぱっと見そんなことなかったぞ」
「ぱっと見て、いつ見たんだよ?」


