ラリマーが意味なく片手をひらひらさせる。
人数分のお茶を用意しようと、ニコは台所へ向かった。
ケセラが気づいて手伝いに追いかける。
タンザとハックは顔を見合わせ、ひとまず空いているソファに腰かけた。
ぬいぐるみと籠を戻してセドナが口を開く。
「そういやあ、お前ら仕事中じゃなかったのか?
まだ上がる時間には早すぎるだろ。
もしかして、店抜け出して来てくれたのか?」
「仕事を無しにしてもらったんだよ、俺もタンザも」
ハックは腕組みしてタンザに顎をしゃくる。
げんなりとした表情でタンザが頭を押さえた。
「あの手紙見てティファニーのことはもちろん心配したけど、作業中だったから後にしようと思ったんだ。
そしたら師匠にばれてさ、手紙読んでるせいで手が止まってたのが。
で、内容を見せたら『お前は友人の緊急事態でも平気な顔して仕事ができる薄情者か』って怒られた」
「俺は師匠はいなかったけど、ティファニーのことならお前にも連絡来てるだろってキマーダさんに見抜かれた」
「それで、2人仲良く作業場を叩きだされたってことだ」
「大正解」
タンザがセドナに拍手を送るが、別に嬉しくはない。
背もたれによりかかってハックは疲れたように笑った。


