極彩色のクオーレ






左手に目隠しを素早く巻き取り、ぐったりしたティファニーを抱える。


セイクリッドはまだ尻餅を打った状態でいた。


額には、もうすぐ冬だというのに汗がにじんでいる。



「セイクリッド、ティファニーは連れて帰ります。


買い物は途中ですけど、いいですよね?」



セイクリッドは数回瞬きをして立ち上がった。


ハンカチで汗を拭き、平然を装って頷く。



「ああ、当たり前じゃないか。


ティファニーがなぜあんなに取り乱したかは分からないけど。


とにかく一番安心できる家に連れていってあげてくれ。


僕も付き添いたいけど、衛兵があまりいい顔をしなさそうだからね。


彼らはティファニーよりクロアと仲良くしろとうるさいから」



そう言いながらセイクリッドが通りに目をやる。

その先、背の低い建物の陰に隠れるようにして立つ衛兵がピシッと敬礼した。



「ティファニーに、お大事にと伝えておいてくれないかな。


落ち着いたら、また一緒に遊ぼうとも」


「分かりました。それじゃあ、また」