極彩色のクオーレ






甲高くいななきながら、馬が前脚を宙に上げて動かす。



「わ、わあっ」



ケセラが情けない声を出して手を離してしまった。


彼一人だけだったら、間違いなく落馬して頭を打ち付けていたところだ。



手綱を緩めてやり、前脚が地面についたところで、セドナは優しく馬の肩を叩いてやる。


馬は徐々に落ち着いていき、ティファニーをかばうセイクリッドの傍で停止した。



固唾をのんで見届けていた人々から歓声があがる。


セドナはそこでようやく注目されていることに気づき、照れ笑いを浮かべながらケセラの頭を撫でた。



「あ、ありがとう、セドナ」


「おう、お前もよく頑張ったな。


俺も暴れ馬の相手なんかしたことなかったからヒヤヒヤしたぜ」



馬を店の脇に移動させて柱につなぎ、セドナはケセラを降ろしてやる。



「おい、こんの根性なし!


なんでろくに操れもしない馬に乗ってたんだよ!」


「だ、だって、父さんが乗れって言うから……」


「おーちーつーけっての、ギベオン」



叱りに駆け寄ったギベオンとそれを止めようと追いかけてきたラリマーにケセラを任せ、セドナはティファニーのもとへ急いだ。


だが、その足は途中で止まってしまう。




「大丈夫?ティファニー」


「う、うん、ありがとね、セイクリッド」