「いってえ!何だこれ、目、目が、鼻が!」
思わぬ刺激に、セドナが煙を払いながら目を押さえた。
腕の動きが忙しく、踊っているようにも見える。
ニコは脇に置いてあった平たい箱をうちわの代わりにして、煙を払ってやった。
どういうわけか、セドナはだばだばと泣いている。
つん、と鼻腔が痛くなりそうなにおいがした。
「なんですか、今の」
「へへっ、成功だ」
愉快げな声が耳に入る。
いつの間にか、ベンチの後ろにギベオンが立っていた。
ゴーグルを装着し、楽しそうに歯を見せて笑う。
その手には小さなコントローラーがあった。
セドナが拳で涙をぐいと拭い、充血した目でギベオンを睨んだ。
「やっぱりてめえの仕業か、ギベオン!」
「ぴんぽーん。
どう?ボク特製のタマネギ爆弾は」
「どうも何も、有害物以外の何物でもねえよ、ボケ!
こんなはた迷惑なもん作るんじゃねえ!
作るなら獣用の罠で我慢しろ!」
「へえ、タマネギ一個分の成分だとこの程度の刺激になるんだ。
うん、いい実験になった、サンキュー、セドナ」


