そうして、玄関でティファニーを買い物に誘うセイクリッドに遭遇したのだ。
もちろん追い払う努力はしたが、彼より何枚も上手な王子に勝てるはずもなく惨敗。
ティファニーの優しさで一緒についてこれたものの、彼女を先導するのは常にセイクリッドだった。
隣を空ける隙もなければ、ムダなことも足りないところもない。
彼女たちの間に割り込めず、気づけばセドナはニコと一緒に荷物もちをさせられてた。
今、セドナの両脇には買い物袋が並んでいる。
(あの王子、絶対に俺が邪魔したこと根に持ってるよな……
まあ、こんな程度の嫌がらせじゃ謝らねえしへこみもしねえけど!)
5日も会えなかったうえに、肝心のティファニーの隣を占領しているのは恋敵。
自分は輪に入ることすらできず、荷物持ちで傍観に徹するしかない。
このどこに機嫌がよくなる要素があるのか。
もはや悪くなる以外に選択肢はない。
店の奥にいたリビアが、フリルのたっぷりついたワンピースを持ってティファニーに駆け寄る。
しばらく触っていたティファニーは困ったように首をかしげた。
どうやら好みの服ではないらしく、ややがっかりした様子でリビアはまた奥に戻った。


