「い、依頼って、まさかセドナちゃんに?」
「はい」
心なしかヒーラーは青ざめていた。
声もわずかに震えている。
「そ、それはいつ?」
「さっきセドナと昼食をとっていたときです。
セドナは店を出てすぐに行ったから、あと半時間くらいで戻ると思いますよ」
少年が説明するが、ヒーラーはまるで聞いていない様子だった。
悔しそうに爪を噛む。
「冗談じゃないわよ、あの子に依頼だなんて……。
まさか工房の外で契約しちゃうとわね、油断したわ。
早く手を打たなくちゃ」
「どうしました?お腹でも痛むんですか?」
「なんでそうなるのよ!
別になんともないわよ失礼ね!
どうでもいいから、早くセドナを呼んで……」
ヒーラーが工房の外を指さすが、すぐに引っこめる。
腕を組み、独りごちながら、また室内を歩き回る。
少年はどうすればいいか分からず、とりあえずその場に留まった。


