「なぜと言われましても、旅を続けていたらその季節になっていただけですし。
それにぼくはゴーレムですから、人間ほど寒さに影響は受けません。
あまりに極寒地帯だと、内蔵機械が凍ってうまく動けなくなったりはしそうですが」
予想していたものとは違う面白みのない答えに、勝手に期待していたラリマーがあからさまに残念がる。
横を向き、そういやこいつゴーレムだったな、と低く呟いた。
ティファニーがハート型のパステルカラーのクッションを抱えて天井をあおぐ。
「そっかあ、1年かあ。
なんだかあっという間だった気もするし、すごく長かった気もする」
「どうしてですか?
1日の長さに違いなんて生じないはずですよ」
ニコが真面目に答えた。
そういう意味じゃないとラリマーが説明するも、理解できていない表情になる。
1年経っても、彼のこういうところは健在だった。
「ニコって、誕生日いつなの?」
何気なく唐突なティファニーの質問に、ラリマーの顔が凍りついた。
声を出さなかっただけ偉い。


