極彩色のクオーレ






「どうぞ」


「あ、ありがとう」



ティファニーは受け取ったが、その手元が妙に危なっかしい。


何かに慌てているような感じである。


目ざとく気づいたラリマーが意地悪く笑った。



「なんだよティファニー、オレ変なことでも言ったか?


うっかりお前の地雷踏んづけたとかか?」


「そ、そんなんじゃないよ……気にしないで」


「へぇ~」



ラリマーはますます聞きたくなったが、ニコに睨まれたので口を閉じた。


このゴーレムは、こういうときだけはわずかではあるが表情に現れる。


自分のことよりも好意を持っている人間が絡んだ方が、感情が出やすくなるのだろうか。


仮にそうだとしても、やはり笑顔という感情表現は乏しい。



(こいつって、シャロアと一緒にいたときも笑わなかったのかな…)



つい口から滑りそうになった質問を気づかれないように喉にしまう。


この場でシャロアの名前はあまり出したくない。


いくらか落ち着いた様子でティファニーがニコを見上げた。