「う、うん……ただ、セドナの手が痛かっただけ」
ティファニーは小さく頷きながら右手首をさする。
そこにはセドナの手の跡がくっきりと赤く残っていた。
どれだけ強い力が入っていたのだろう。
そして、ティファニーはどれくらいそれに耐えていたのだろうか。
「うわわ、ほんっとに悪かった!
まだ痛むか!?
ええと、こういうのってどうすんだっけ?
冷やすんだっけ……」
「ふふっ」
ちょっとしたパニック状態になるセドナを見て、ティファニーは小さく吹き出した。
慌てるセドナは、もういつものセドナと変わりなかった。
さっきまでそこに見えていた、幼友達の知らない顔はどこにもない。
その安心が可笑しさになって、胸の奥から広がっていく。
「ティ、ファニー?
本当に大丈夫なのかよ、どっかに頭でもぶつけたか?」
セドナが怪訝そうに首を傾げつつ、ティファニーの頭に触れる。
ティファニーはその手に指をそっと重ねた。
「ううん、何ともないよ。
ただ、いつものセドナだなあって思って」


