極彩色のクオーレ






セイクリッドは目をぱちぱちさせる。


それから、思い出したようにセドナをまじまじと見た。



「君は確かティファニーと一緒にいた……誰かな?」


「飾り職人のセドナだ、よく覚えておけ!」


「セドナというのか、よろしく。


僕の自己紹介は」


「必要ねえ」


「だよね」



嫌味のつもりでセドナはさえぎったが、セイクリッドはそう受け取らなかった。


あくまで事実であると聞いている様子である。


それにも腹が立って、セドナは聞こえないように舌打ちした。



「ティファニーには話したけど、結婚や恋愛に時間は関係しないんだよ。


必ずしも、愛の深さと共有した時間の長さとが等号で結ばれるわけではない。


神話に登場する神々の中でも、出会った瞬間に結ばれた男神と女神がいることを知っているかな?


彼らは夫婦の契りを結んでから、互いの名や詳しいことを知ったという」


「それは知ってる、驟雨と雲の神と西風の女神の逸話だろ。


まさかお前、自分は王家で神に近いからそういうことができるとでも言いたいのか?」


「違う違う、たとえ話だよ。


愛と時間とが関係しないことを証明している。


確かに共にした時間が短い恋人たちは別れやすいと言われているけど、彼らのような例もある。


二柱の神の間には、30人以上の子どもが生まれているんだよ」