極彩色のクオーレ






「え?」



唐突なセイクリッドの申し出に、ティファニーはきょとんとする。



「い゛いっ!?」



ラリマーとタンザが、揃って踏みつぶされたカエルのような声を出す。


お互いの口を押さえ、力が強いと睨みあった。


セドナは雷にでも打たれたような表情で、何も言わずセイクリッドの背中を見つめていた。


セイクリッドは面食らったティファニーに話し続ける。



「こうして一緒に話をしてみて、よく感じたよ。


君って、僕の好きなタイプに近い女の子かもしれない」


「セイクリッド……その言葉の意味、分かってて使ってる?」


「もちろんだろ。


知らないでこんなに大事な言葉を使うはずがないじゃないか」



セイクリッドの口ぶりは屈託ないものだった。


かえって、何かほかの思惑がそこにあるのではないかと疑いたくなってしまう。



「でも、あなたにはクロアがいるんでしょ」


「決して彼女をないがしろにするわけじゃないよ。


もちろんティファニーも。


王家の人間が1人しか妃を持たないとなると、他方からバカにされることが多くて困る。


クロア以外にも恋人を探せと兄様に言われてここに来たんだけど、君のような女性を見つけられて良かった」