極彩色のクオーレ






やはり、場を仕切っているのはセイクリッドのようだった。


途切れることなく話題を出し、それにティファニーは頷いたり話したりしている。


時折、彼の方を向いてほほ笑んでいた。


セイクリッドが彼女に微笑み返し、何も知らない者が見たらお似合いの恋人同士だと思うだろう。


悔しそうに歯ぎしりするセドナの頭に軽く手刀を落としたタンザを先頭に、三人はただの通行人を装って尾行を続けた。


通りにいる人々はセイクリッドを見て嬉しそうにし、呼ぶたびに彼も丁寧に手を振って答えた。


特に若い女性たちに黄色い声や黄色い視線を向けられているのを見て、ラリマーが面白くなさげに舌打ちした。



「男の嫉妬は醜いぜ」



とタンザがいたずらっぽく笑い、無言でラリマーが肘鉄をお見舞いした。


ニコは相変わらず、ティファニーたちの後ろをとことこ歩いている。


たまに振り返ったセイクリッドに話しかけられて答えるだけで、あとは特に何もせずついているだけだった。


本当に何も考えないでいるようである。



「くそ、ニコのやつ、あれほどティファニーのこと注意しとけって言ったのに。


あんなポケッとついて歩くだけじゃ意味ないだろうが、役に立たねえの」


「むーりだってセドナ。


そういうことを察知できるゴーレムじゃないんだから、あいつは」



悪態をつき始めるセドナをタンザがなだめる。


かなり縮んでいた距離を取ってから、セイクリッドたちが消えたカフェテラスに入店した。