ラリマーが聞いたが、セドナからの返答はない。
そこで初めて、二人は間にいたはずのセドナがいなくなっていることに気付いた。
「あれ?」
「セドナ?」
二人は辺りを見回す。
先にラリマーが、自分たちの後ろで膝を抱えているセドナを見つけた。
「うおっ、びっくりした。
どうしたんだよ」
「で、デートって……ティファニーが、セイクリッドと……デー、ト……」
セドナはうわ言のように繰り返していた。
かなりのショックを受けたのだろう、この辺りだけどんより重苦しい。
ラリマーはため息をついて頭を掻き上げ、セドナの傍らに屈みこんだ。
すっかり落ち込んだ肩を抱えてやる。
「おいセドナ、うじうじしている場合じゃねえよ。
早く行くぞ」
「は?行くって……」
「決まってんだろ、後つけるんだよ」
セドナが顔を上げる。
今のだけで、10歳くらい老けたような表情だった。
(でかい衝撃を受けると一気に老けるって話、本当だったんだな……)
感心しつつ、ラリマーはセドナの鼻をつまんだ。


