「良かったあ。断られちゃったらどうしようって思っていたけど、引き受けてくれてありがと」
「いやあ、こっちこそ、俺に頼んでくれてありがとう。
半年待ち続けた甲斐があった」
「えっ、半年も待っていたの!?」
エレスの声が裏返った。
再び集まる客の視線。
若干セドナの肩が落ちたように見えたのは気のせいだろうか。
しまったと、エレスは口元に手を置いた。
「まあ、そんなもんだよ。
金を払うんだ、誰だって見習いよりプロを選ぶ。
依頼を待ち続けて5年とかも、よくある話だ。
現に、俺の師匠がそうだったんだ。
だからこそ、真剣になれる」
鉛筆を置いて背筋を伸ばし、セドナはエレスに向き直った。
エレスの背もまっすぐになる。
「首飾りの件、承知しました。
心をこめてお作りします」
「ありがとうございます。
……なんだか緊張しちゃうわ、こういう堅いあいさつって」


