目の前を移動式のジュース屋が通りかかる。
果物の甘い香りに誘われて、二人はちょっとしたおやつとして一本ずつ買った。
痛くさせたというのもあり、セドナのおごりである。
オレンジ味のジュースを一口飲んだラリマーが何気なく聞いた。
「さっきのあれ、ティファニーのプレゼント選びか?」
「っ!!」
飲みかけたライムジュースを吹き出しそうになり、セドナが慌てて口を押さえる。
数秒かけて飲み下し、驚愕の表情でラリマーを見る。
「なっ、なっ、なんで分かった!?」
「分からいでか、お前なんかがわざわざ女物の店に突っ立ってるかよ」
さらりと言われて、それもそうかとセドナは納得する。
ラリマーは首と顎で氷嚢を器用にはさみ、両手を後ろに組んで空を見上げた。
建物によって切り取られた空は、綺麗に青く澄んでいる。
同じ色なのに、夏よりも冬の方が美しく感じるのは何故だろうか。
「んで、いいの見つかったか?」
「…いや、まだ迷ってる」
「いつもはどうしてたんだよ、やっぱり手作りアクセサリーか?」
「はあっ!?なんで分かったお前!」


