極彩色のクオーレ


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今日もルースはにぎわっている。


特に今はおやつの前。


小銭をにぎりしめた子どもたちが、屋台や駄菓子屋へと走っていた。



「はやくはやくー」


「飴売り切れちゃうよー」


「今日はチョコ買えるかなー」


「あーん、待ってよう」



中央通りから少し外れたやや細い路地を、子どもたちの集団が元気よく駆け抜けていく。


その元気な声を背中で聞きながら、セドナは陳列窓を見つめていた。


もしかしたら耳に入っていないかもしれない。


それくらい真剣な表情で商品を物色していた。




「店長……な、なんかずっと陳列窓見てる人がいるんですけど」


「お、そうか。買うか迷っているのか?ちょっと話しかけに行くかな」


「じゃあ俺が行ってきま……ヒィッ!」



中で作業をしている店員が話しかけに行こうとして、慌てて方向を百八十度変えた。


客に『買いたい』と思わせるのを得意とする店員が思わず逃げてしまうくらいの迫力である。


通りを行き交う人たちも、セドナの近くを避けているようだ。