極彩色のクオーレ






セドナは焦ったが、少年のときのように大きく暴れなかった。


近い年とはいえ相手がお客だからなのか。


そんな彼の様子にエレスはくすくす笑った。



「うふふ。まあ、関係のない話は置いといて。


他の職人ではお店に売っているような形になるかもしれないし、せっかくだからまだ売り物を出していないあなたにお願いするのがいいかなって考えてね。


見習い卒業記念の装飾品なんてめったに持てないでしょ?


素敵なプレゼントになると思わない?」



セドナは腕を組む。



「確かに見習いの卒業と重なるタイミングでプレゼントはそうそう……。


だけどさ、何度も聞いて悪いけど、本当にいいのか?


あんたの希望通りの首飾りが作れない可能性が高いし、プロに頼んだ方が安心なんじゃねえの?」


「あら、自信がないの?」



エレスがちょっと意地悪く言った。


むっとセドナが下唇を突き出す。



「そんなことねえよ」


「なら決まりね。母へのプレゼントに、首飾りを作ってください」



少し姿勢を正してエレスが頭を下げる。


セドナも慌てて立ち上がり、お辞儀した。