話しながら、セドナは銀のパーツをテーブルに並べる。
何かの装飾品の形になっていた。
ブローチなのだろうか、部品の形がバラバラながらも、丁寧に敷きつめてある。
「半年くらい前から、自分で練習で装飾品を作れるようにまでなったんだぜ。
先生には怒られてばっかだったけど、初めてネックレスを作ったときは褒めてくれた。
今まで勉強したこと、ちゃんと活かせてて偉いぞって。
歪だったけど、ティファニーも喜んでくれたし、もっと作りたいって思ったのはあの時かな」
「そのティファニーさん、すごいですね。
君が職人として頑張り続けるためのきっかけになっていて」
「え?」
セドナは首をかしげ、自分の発した言葉を思い出して慌てた。
水がこぼれかけたので、少年はコップを持ち上げる。
「あっ!てぃ、ティファニーにやったのは別に変なこと思ってとかじゃねえぞ!?
ただ、俺の作ったやつを誰かにもらって欲しいと思っただけで」
「そこでティファニーさんに渡したんですね。
素敵なことじゃないですか」


