極彩色のクオーレ









セドナが向かったのは、金属の加工を取り扱う工房や店が並ぶ区画だった。


一つの工房と一つの店に入り、ヒーラーに頼まれたものを購入していく。


その間、少年は区画から少し離れたところにある店で、細工用の小刀を探していた。


ついでに自分用の工具も買い、セドナに合流する。


次の買い物も二手に分担して行い、すべて終わった時には昼を過ぎていた。


少年が手伝わなかったら、もっと時間がかかっていただろう。



「あー、腹減った。お前も減っただろ?


どっかで飯でも買おうぜ」


「はい」



頷いたもののルースについてほとんど知らないので、セドナに任せる。


街の中心部、大きな塔が見えるカフェテラスに入った。


片隅のテラスに座り、料理を頬張る。


セドナはサンドを、少年はパスタを注文した。



「そういや、お前はどうしてルースに来たんだ?」




指についたパンくずを舐めて、セドナが尋ねる。


少年はお茶でサラダを流し込んだ。