「……やっぱり、傷のせいで熱が出てきたわ。
喉は渇いていない?」
「あ、うん」
言われてみれば、寝ているだけなのに身体がだるく重い。
発熱特有の節々の痛みも感じる。
ゆっくり首を動かすと、白い光が薄いカーテンを通り越しているのに気付いた。
まだ夕方にはなっていない、気絶してからそこまで時間は経っていないようである。
もう一度天井を向いてから、ハックはがばっと上体を起こした。
ズキンと右足が痛んだが、どうにか顔をゆがめるだけで声を出さずに耐える。
それから平然を装い、片づけをしているティファニーの背中を見つめた。
「他のやつらは?」
「ラリマーはお医者さんのところへ、セドナはこのことを知らせに工房へ向かってくれているわ。
もうそろそろ戻ってくるかな。
ニコとタンザは、隣の部屋で休んでいるよ」
「タンザは、無事なのか?」
「ここへ来たときは気を失っていたけど、怪我はしていないよ」
「無事か……よかった」
身体から力を抜いて、ハックは再びベッドに沈みこんだ。
枕元に水を注いだコップを置き、ティファニーはベッドの脇の椅子に腰かける。


