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右足に鈍痛をおぼえ、ハックはうっすらと目を開けた。
見覚えのない木目の天井が目に映る。
その視界の端に、薄桃色の目隠しをしている少女がいた。
自分では刺繍ができず、彼女に何度か依頼をしたことがある。
「……ティファニー?」
思った以上に小さなかすれた声しか出なかった。
我ながら情けない。
しかし聞き取ったようで、ティファニーがずいとハックに顔を近づけた。
「ハック?目、覚めたの?」
「ああ。なんでお前が……というか、ここは……」
「ここはトリロニーの入口にある空き小屋よ。
狩猟家の人たちが使わないから貸してもらっているの。
私はニコたちの様子を見にお店へ行ったとき、キマーダさんに『もしものことがあったら困るから協力してくれ』って頼まれたから、ここに待機していたのよ。
その『もしも』が本当に起こるとは思わなかったけど」
ティファニーは清潔なタオルをしぼり、ハックの額にのせた。
指の甲をハックの首筋にあて、熱を確認する。


