セドナたちのところへ走ると、努力が報われてきたのか、先ほどよりもロアがハックから離れていた。
しかし、ハックに敵が近づくかどうかを確認できる距離はとっている。
今助けに行っても、あの不気味な口の餌食になるだけだ。
即席の爆弾を握りしめ、タンザはロアをぎっと睨み付ける。
「くそっ……!だめだ、あいつあそこから全然動かねえ!」
ナイフが残りわずかになったとこで、ラリマーが音高く舌打ちした。
セドナのピンも、底を尽きかけている。
頼みの綱は、今しがたタンザが用意した爆弾だけだ。
「ニコ、ロアの腹狙って咆撃てねえか?
火炎放射器でもいいぞ」
腰に手を当てたセドナがロアの方へ顎をしゃくった。
ニコは首と手を同時に振る。
「無理です」
「なんで?」
「まず一つ目に、距離がありすぎます。
さっきロアが岩にとびつこうと動き出した距離では、確実に当てるのは難しくなりますね。
それに今タンザに火薬を分けたので、途中で弾が落ちてしまいかねません」
セドナが睨もうとすると同時に、タンザは手で顔を隠して横を向いた。


