極彩色のクオーレ






通りに出てセドナ探すと、下ったところにある石像によりかかる彼を見つけた。


少年が駆け寄るとセドナは察したらしく、申し訳なげに眉を下げた。



「わりぃ。俺のせいで…」


「いえ、大丈夫です。仕事の邪魔をしたのは事実ですから」


「そんなことねえよ!


お前が来てくれたおかげで、気に入ってた半田鏝を捨てずにすんだ。


俺は迷惑とか思ってないからな、先輩と一緒にするなよ」



セドナは石像から離れ、部品を買いに歩き始める。


ついてくる少年を振り向いて言った。



「どうせ先輩に、責任とって俺の手伝いしろとか言われたんだろ?」


「よく分かりましたね。見てたんですか?」


「状況考えりゃ誰だって分かるよ、バカ。


お前ほんとに鈍いんだな」


「発想が乏しいもので」




セドナは大きくため息をついた。


ガリガリ頭を掻く。



「だからさ、先輩の言うことは気にしなくていいよ。


買い出しくらい俺一人でもできるし。


先輩にはうまく言っておくからさ、だからもう帰っていいから。


お前だって、用事があってルースに来たんだろう?」